おかやま国際塾 > 活動報告 > 2014年4期生活動の様子(フィリピンボホール島)

2014年6月15日 開校式の様子

第4回おかやま国際塾の開講式が開かれました。開校式では、AMDA成澤理事長より、4期生に激励の挨拶が贈られた後、おかやま国際塾生4人からそれぞれ意気込みを語っていただきました。

その後は、岡山大学教授である黒神先生から国連法について、またAMDAのプロジェクトオフィサー大政から、AMDAの理念や活動について講義を行いました。

おかやま国際塾第3期生である三方さん、中村さんからも、3期生の活動を振り返りながら、おかやま国際塾について経験者の立場から発表がありました。また今回おかやま国際塾生が派遣される場所であるフィリピンのボホール島に、緊急救援活動に行った経験のあるAMDAプロジェクトオフィサーの山崎から、ボホール島での活動について発表がありました。

 

 

2014年6月15日 準備期間中の様子(6月下旬〜8月中旬)

開校式後、おかやま国際塾4期生は、出発する2ヶ月前から定期的にAMDA本部や岡山大学で集まり、ミーティングを重ね、準備をしてきました。白紙のスケジュールから始まった話し合いは、回を重ねるごとに具体的になっていきました。

 

出発の1週間前には、現地の大学で披露する予定のプレゼンをAMDA本部で披露しました。初めての英語でのプレゼンで緊張していた塾生もいましたが、一生懸命さが伝わる内容でした。AMDAスタッフからは、プレゼンの構成から英語のスペルミス、発音にまで指摘を受け、塾生はプレゼンのさらなる改善を目指しました。

 

こうして約2ヶ月にわたり準備をし、いよいよフィリピンのボホール島へと旅立ちます。

2014年8月23日〜 海外研修へ

2014年8月23日

おかやま国際塾4期生の4人とAMDA調整員は、期待と不安を胸に、早朝、岡山駅を出発し、関西空港を経由し、フィリピンのマニラ空港へ向かいました。

 

マニラに到着した一行は、AMDAの地元協力団体フィリピン開発アカデミー(DAP)と合流し、「これからの将来を担う若者が、このような経験をするのはとてもいいこと」と塾生に対し激励の言葉を頂きました。スタッフの方に、タガログ語を教えてもらったりしながらの、楽しい夕食会となりました。

 

2014年8月24日

マニラ空港を出発し、ボホール島のタグビララン空港へ到着した塾生たちは、ボホール大学の副学長らと合流した後、衛生教育プログラムなどで使用する物品などをショッピングモールで調達しました。

午後からは、技術訓練サイトを訪問しました。このサイトでは、震災で家や仕事を失った人たちに、家を建てる技術を無料で教えており、ブロックの作り方や、セメントづくり、ドアの取り付けなど、段階的に必要な技術が習得できます。この日は、配管と外壁のセメント塗の実習をしており、塾生たちも参加させてもらいました。

 

その後、21名の6歳〜17歳の子供たちが暮らしている、ボホールで最も古い歴史を持つ孤児院を訪れました。そこで塾生たちは、子供たちに折り紙の折り方や日本語を教え、また外でスポーツをして汗を流しました。英語で折り紙をどう教えるか悪戦苦闘でしたが、それも、いい経験となりました。

 

 

最後には、子供たちからお礼として、歌と踊りのプレゼントが塾生たちに贈られました。

2014年8月25日

ボホール大学の学長、キャンパス長の表敬訪問を行いました。塾生たちに対し、有意義な交流にしてほしいと歓迎の言葉が贈られました。

その後、日本で時間をかけて準備をしてきたプレゼンテーションをボホール大学の学長、教授たち、そして、学生会の皆さんの前で行いました。ディスカッションパートは一方的に質問を投げかけ、指名して答えてもらうという不本意な形ではありましたが、前の日も遅くまで練習した成果を存分に発揮し、会場からの反応・盛り上げもあり、最高の出来になりました。

 

 

 

大学でのプレゼンテーションの後、マリボホック町の町長を表敬訪問しました。マリボホックは、201310月の地震で、最も被害を受けた町の一つです。「若い人には視野を広げることが必要。今回、海外に来たあなた達はすでに、視野を広げている。この滞在が有意義なものにあるようにしてください」とありがたいお言葉を頂きました。

 

その後、マリボホック町内で、行われているHouse Buildingのボランティアをしました。このボランティアは、被災し家を失った高齢者世帯を対象としており、家を建てるお手伝いをしています。今回は、壁の基礎となる50センチの深さの側溝を掘る作業をしました。すべて手作業で、塾生たちも一生懸命汗を流して手伝いました。この家に住むことになる女性にお会いし、言葉は通じなくても彼女の思いを感じ、こちらが温かい気持ちをいただきました。

 

この日の夜から、ホテル泊まりではなく、ホームステイ生活が始まりました。

2014年8月26日

この日は、ボホール大学の地方キャンパすを見学、近くのビーチで海水浴を楽しみました。午後は、ボホール大学の学祭にゲストとして参加、パレードに参加したり、学部対抗のダンス、ミス・ミスターキャンパスなどを鑑賞しました。

 

 

 

その後、ホームステイ先に戻り、翌日実施予定のプログラムの準備と確認作業を行いました。

準備の不十分さが発覚して愕然となりながらも、現地のカウンターパートの助けを借りて乗り切ります。

2014年8月27日

マリボホック町の小学校にてプログラムを実施しました。5年生・6年生を対象に、理科の実験、衛生教育、文化交流プログラムを実施しました。

 

理科の実験では、スライムづくり、エア・ガン、化学反応で風船を膨らませる実演をしました。

 

 

衛生教育では、手洗い、歯磨き指導をし、塾生から歯ブラシセットがプレゼントされました。

 

 

文化交流では、屋外でサッカーをしたり、教室で折り紙などをして楽しみました。

 

 

児童たちは、日本から来たお兄さん、お姉さんに興味津々。一緒にとても楽しい時間を過ごし、「明日また来るの?」と聞いたり、「サンキュー」と英語でお礼を言ってくる子もいました。塾生たちも、子供たちの素直な反応と、一生懸命な様子に充実した時間を過ごし、かけがえのない経験をしました。

大学でミュージックフェスティバルが開催されていたため、塾生たちはこれに参加し、現地の学生たちとの交流を楽しみました。

 

2014年8月28日

森林保護を目的としたTree Plantingというプログラムに参加しました。地方では、放牧のために森林を伐採してしまい、環境破壊が問題となっています。ボホール大学では、全学生が在学中に5本の木を植える義務を課しています。

 

その後、バンブーダンスなどの伝統文化に触れ、また観光で世界一小さなメガネザルのターシャの保護地区であるTarsier SanctuaryChocolate Hillsを訪れることができました。

 

観光の途中、震災で崩れた教会などを見ることもでき、またボホール大学の農学部のあるBilarキャンパスを見学することもできました。

2014年8月29日

学長に挨拶をして分かれた後、マニラへと出発しました。

 

マニラではショッピングを楽しみ、ホテルへと戻った後、フィリピンでの活動を振り返り、塾生全員で反省会を開きました。反省会では、危機管理の面で単独行動を禁止していたのにそれが守られなかったことや、英語でのコミュニケーションがうまくできなかったこと、ディスカッションや小学校での実験で準備が足りなかったこと、いろいろなことに対して想定不足で、対応策を充分に考えられていなかったことなどがあげられていました。その中でも皆が一番感じたことは、フィリピンの人の温かさと、感謝の思いでした。

2014年8月30日

早朝にマニラを出発し、その日の夕方には無事に岡山に到着することができました。準備も含めて真剣に取り組んだこの経験で、一回りも二回りも成長した姿が印象的でした。

11月12日 帰国報告会

11月12日、岡山大学文法経講義棟11番講義室を会場におかやま国際塾4期生が中心となって活動報告会を開催しました。
「踏み出そう!世界への第一歩! ひとつのチャンスがあなたの人生を変える」
〜グローバル人材に求められるものとは〜
と題して開催されたプログラムは、実施計画から当日の運営まで、学生が中心となって行われました。
会の冒頭には、おかやま国際塾実行委員・副委員長であり岡山大学教授の黒神直純先生から学生へのねぎらいの言葉とおかやま国際塾やAMDAの説明などがありました。
つづいて、学生から岡山国際塾の紹介があり、基調講演へ移りました。

 

基調講演では、AMDA GPSP支援局 プロジェクトオフィサー 中川から、AMDAでの活動、青年海外協力隊での活動などを中心とした「グローバル人財育成について」の講演がありました。
第2部では、おかやま国際塾4期生の活動報告として、事前準備の苦労から学んだこと、実際の海外研修で感じたこと、その振り返りなど、4人がそれぞれに自分の意見を発表しました。

第3部では、おかやま国際塾3期生の中村さんから、おかやま国際塾での経験とそれを生かしての就職活動の様子などの発表がありました。

 

 

更に、会の最後には、4期生自らの経験をもとに、グローバル人財とは何か?と、それぞれの感じた思いを発表し、会場を訪れた約50人の大きな拍手で締めくくられました。


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