おかやま国際塾 > 活動報告 > 2013年3期生活動の様子(スリランカ)

2013/6/16 おかやま国際塾3期生の開講式

6月16日、岡山大学にて、おかやま国際塾3期生の開講式を行いました。

■当日のプログラム

13:00  

開会

13:10

国連法〜国連 と NGO〜
岡山大学教授 黒神直純

13:50

「おかやま国際塾」実行委員長挨拶
AMDAグループ代表 菅波茂

14:00

第3回 「おかやま国際塾」塾生紹介

14:30

『市民参加型人道支援外交』実践論
AMDAグループ代表 菅波茂

15:40

第2回『おかやま国際塾』での活動を振り返って
第2回 「おかやま国際塾」塾生 笹部緑・藤田麻緒

16:20

AMDAの軌跡 IN スリランカ 
岡山大学 AMDAインターン 樋口裕介
AMDAプロジェクトオフィサー 岩本智子

17:00

閉会

■参加者

委員長:菅波茂 (AMDAグループ代表)
副委員長:黒神 直純(岡山大学大学院 社会文化科学研究科 教授)
委員:李 禎之(岡山大学大学院 社会文化科学研究科 教授)
委員:難波 妙(AMDA 国際部 部長)
AMDAスタッフ:岩本 智子
スリランカプロジェクトインターン:樋口 裕介
おかやま国際塾2期生 笹部 緑、藤田 麻緒
おかやま国際塾3期生 3名
他 学生2名

 

2013/6/17 第1回ミーティング

 前日に開講式を終えたおかやま国際塾3期生がAMDA本部で1回目の打ち合わせを行いました。
これからのプロジェクトの進め方、塾生同士のコミュニケーションの取り方、これからの日程確認、海外とのやり取りをどのようにしていくかなどを話し合いました。現地で英語が通じるか不安などの声もありましたが、とても前向きにプロジェクトを進めていく姿勢が見られました。

■3期生の意気込み

今回はAMDAがスリランカで行っている医療和平プロジェクトの一端を見せていただく中で、自分が日頃医学部で学んでいる“人の傷を癒す医療”だけでなく“国の傷を癒す医療”をこの国際塾で学びたいと思っています。与えて頂いた機会を大切にし、素晴らしい学びの場にできるようがんばります。
岡山大学医学部 松野 純平

相互扶助の考え方を常に忘れず、相手の気持ちを尊重し、私たちに出来ることを精一杯行いたいと考えています。また法学部生として何が得られるかを思考し、有意義な活動になるように努めます。
岡山大学法学部 中村 文

積極的に行動し、多くのことを吸収していきたいと思います。しっかりと準備をして、様々なことを学びたいと思います。
岡山大学法学部 三方咲紀

2013/7/18 第2回ミーティング

AMDA本部で2回目の打ち合わせを行いました。
実際に現地で何をしたいのか、何を準備していけばいいのか、プレゼンのテーマの確認など、具体的な活動について話を進めていきました。塾生それぞれ期末試験期間中の打ち合わせではありましたが、プロジェクト成功に向けて白熱した議論が行われました。

2013/7/29 第3回ミーティング

AMDA本部で3回目の打ち合わせを行いました。
第3回目の打ち合わせは主にスケジュール確認、文化交流の出し物の話し合い、プレゼンテーションの具体的な内容の決定等を行いました。また、自分たちがやるべき事を確認し合いました。塾生の中からはこれからやるべき多くのタスクに不安の声もあがりましたが、協力しながら課題に挑戦していこうとする思いが感じられました。

2013/8/12 第4回ミーティング

AMDA本部で4回目のミーティングを行いました。
今回は岡山大学の黒神直純教授にもご参加いただき、スリランカで行うプレゼンテーションの練習をました。様々な改善点と共に激励のお言葉をいただき、一段と国際塾生の準備に対する熱が高まりました。また、残り少ない時間で何が出来るかをお互いに確認し合いました。

2013/8/15,16 第5、6回ミーティング

第5・6回目となる打ち合わせは、主に歯科衛生教育で使う教材の作成とプレゼンの原稿作成を行いました。

前回で明らかになったプレゼンの改善点について各自修正を行いました。

また、歯科衛生教育で何を教えたいのか、どうすれば内容を効果的に伝えることができるのか自分たちで話し合いながら教材を作成しました。

準備は最終段階です。

2013/8/21 スリランカへ出発

仁川空港を経由してスリランカへ向かうために岡山空港から出発しました。

テレビ局の取材を受けて、コロンボ市郊外で行う歯の衛生指導の説明や、地元の子どもたちのために持参している文房具などを紹介し、出発を前に、意気込みを新たにしました。

22日早朝、コロンボに到着。その後すぐにコロンボ大学市内の病院、大学医学部訪問など、これまで準備を重ねてきた様々な活動がスタートします。

2013/9/1 海外研修報告

3期生が海外研修から帰国しました。活動の内容をご紹介します。

2013年8月21日

岡山空港より韓国仁川空港を経由して、スリランカコロンボに向けて出発。
空港では、地元テレビ局の取材があり、海外研修への意気込み屋、これまでの準備の内容などについてインタビューを受けました。

2013年8月22日

AM4:10コロンボ着。バンダラナイケ国際空港では、コロンボ大学学生2人とAMDAインターンが国際塾生を出迎えに来てくれた。それぞれ簡単な自己紹介を済ませた後、ホストファミリーの家へ移動。
朝食後、休憩をはさんだ後に、コロンボ大学学生の案内で、National Hospital Sri Lankaを見学。一般病棟や病院に併設されている教会も見学した。

一般病棟は一つの大部屋で、個室は、感染症患者のための隔離病室のみ1部屋あった。大部屋の患者さんのベットとベットの間隔は、2mであるが、カーテンなどの仕切りはない。この病棟では、8月は、デング熱の患者さんが多い。 病院の規定により家族の面会時間は、一日2回に限られており、完全看護体制。看護師の他にも、患者さんの身の周りの世話をするスタッフがいる。手消毒用アルコールも置かれ、手を洗う場所もあり、きちんと衛生教育がなされている印象を受けた。国際塾生は、コロンボ大学学生に説明を受けたり、質問をしたりしながら、スリランカの病院の様子を垣間見ることができた。(残念ながら、一般病棟は撮影NG)

昼食後、コロンボ大学医学部を訪問。 はじめに、コロンボ大学Dr.Indikaがスリランカの医学教育や医療事情などを説明してくださり、国際塾生も熱心に耳を傾け、日本との医学教育との違いについて意見を交わした。スリランカでは、公立病院での医療・教育は、無料で提供されている。その財源は、観光業、紅茶などの輸出、世界銀行、海外政府からの支援だそうだ。教育を受けることで、識字率もあがり(元々高い方)、医療情報、案内が読めることで、人々は医療機関に行く機会が増え、自分でも気遣うようになるため、健康が改善される。死亡率、新生児死亡率、ワクチン接種率などの数値も良くなってきている。教育に関して、スリランカの医学部は、12年間の義務教育後、5年間、英語で専門教育を受ける。ちなみに、スリランカでの英語教育は、義務教育1年目から始まる。スリランカでの医学教育は全て英語で行われていること、授業の様子がオンラインで復習できることに驚いている国際塾生もいた。説明後、実習室、解剖室なども見学。実習室では、コロンボ大学学生と国際塾生が器具を使って、一緒に縫合の練習をした。

2013年8月23日

国際塾生とコロンボ大学学生は、コロンボ市内にあるIndependenceスクエアにて行われたAMDA・Religions for Peace合同平和構築プログラム開会式に参加した。開会式では、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教の各宗教の代表者及びAMDA代表がスピーチを行い、各宗教を信仰する現地の中学生、日本からも佼成学園の学生が参加した。国際塾生は、所々コロンボ大学学生に通訳をしてもらいながら各宗教者の平和への思いがこもったスピーチを聞き、スリランカにおける多宗教の平和的共存を肌で感じることができた。

午後からは、アジア相互扶助災害医療ネットワークのメンバーでスリランカを代表する People’s Organizationであるサルボダヤを訪問した。サルボダヤ インターナショナル部門のプログラムコーディネーターであるMs.Priyanganiが国際塾生3人とコロンボ大学学生3人を迎えてくださり、サルボダヤの活動について説明してくださった。
また、サルボダヤが運営する孤児院へ訪問することができ、短い時間ではあったものの、学生たちは孤児院の子どもたちと交流をすることができた。

その後、サルボダヤの本部スタッフ及び研修生に向けて、「スリランカと日本のかけ橋」というプレゼンテーションを国際塾生が実施した。両国ともに津波による被害を受けた国であり、お互いに困ったときに助け合った歴史がある。それを継続させるべく自分たちが架け橋となりたいというメッセージをしっかり発信することができた。

夕食後の文化交流では、参加した国際塾塾生は、スリランカの中学生たちが行う伝統的なパフォーマンスを鑑賞した。また、日本から参加した佼成学園の生徒が東京音頭をステージで踊りの手本を紹介した後、会場にいた国際塾生を含む文化交流参加者全員が一同、輪になって東京音頭を踊り、楽しく交流することができた。

2013年8月24日

国際塾生は、Camila Schoolの学生20人を対象に、歯磨きと手洗いの実践を交えた保健教育、折り紙を使った文化交流を、コロンボ大学学生に通訳をしてもらいながら行った。国際塾生は、用意していったポスターを使いながら丁寧に歯磨きの仕方を教え、手洗いの指導はアドリブで行った。英語で、身振り手振りを交え手洗いの説明をした後、カミラスクールの学生と一緒に手洗いと歯磨きの実践練習を行った。また、文化交流では、国際塾生とCamila Schoolの学生が一緒に、折り紙で飛行機を作った。Camila Schoolの学生たちにとって、折り紙を折ることが初めての経験だったが、国際塾生の学生は、言葉の壁を越えて、楽しく共働作業をする様子が見られた。

その後、Camila Schoolの別の場所で行われていた無料診療の様子を見学した。無料診療の利用者は、412人。診療の他にも、糖尿病、白内障のスクリーニング、子どもたちのための歯科診療、母親学級が行われていた。国際塾生は、歯科診療に来ていた子供たちに歯ブラシを手渡した。

国際塾生の要望で、予定を変更して、仏教とヒンドゥー教の寺院を訪問、見学した。まず始めに訪れた仏教寺院では、コロンボ大学学生がスリランカの仏教について国際塾生に説明があり、国際塾生は仏教に関わる色々な質問をし、スリランカと日本の仏教の相違点と共通点を見つけていた。次に訪れたヒンドゥー教の寺院でも、コロンボ大学学生がヒンドゥー教について国際塾の学生に説明があり、日本にはあまりなじみのないヒンドゥー教について学んだ。また、仏教、ヒンドゥー教寺院に共通していることだが、寺院の敷地内は裸足で歩く習慣に国際塾の学生は驚いていた。ヒンドゥー教の寺院がある同じ通りには、イスラム教のモスク、キリスト教の教会があり、スリランカにおける宗教の共存を体感することができた。

2日目の文化交流プログラムでは、スリランカ地元中学生、日本からの中高生と共にキャンプファイヤ―を囲み、地元の遊びをしたり、日本の中高生は、ソーラン節を披露、国際塾の学生は、長縄遊びを紹介した。暗い中で行ったため、初めて長縄に挑戦する地元の学生の中には怖がる生徒もいたが、果敢に挑戦する生徒もいた。挑戦することができなかった地元中学生にも参加してほしいという国際塾生の思いから、明日のスポーツプログラムでも引き続き長縄をすることに決定した。

2013年8月25日

国際塾生とコロンボ大学学生は、スリランカ地元中学生、日本から参加している中高生と一緒にスポーツ交流プログラムに参加した。グラウンドでは、民族、宗教の違う中学生の混合チームでサッカー、ネットボールの試合、ムカデ競争が行われた。また、グラウンドの横では、国際塾生が長縄に興味を持った地元中学生と日本から参加している中高生と一緒に長縄で交流した。言葉の壁をものともせず交流している中学生、国際塾生を見て、スポーツの力がもつすごさを実感した。また、交流の最後には、国際塾生が地元中学校に長縄を寄贈した。

スポーツ交流後、国際塾生とコロンボ大学学生は、キャンディーへ移動し、パラデニア大学学生の案内で、大学を見学した。パラデニア大学は、舞台芸術が有名な学校で、歴史のある野外舞台は、舞台芸術を志す人たちにとっては憧れだそうだ。広大な敷地内には、グラウンド、プール、体育館などの施設もあり、近所の人たちも利用できる。

ペラデニア大学見学後、国際塾生とコロンボ大学学生は、世界遺産に登録されているTemple of Toothを見学した。スリランカを代表するこの寺院では、内戦中爆破テロがあったそうで、セキュリティーチェックがあった。国際塾生は、今は平和に見えるこの寺院でテロがあったことに、驚いた様子だった。国際塾生は、熱心にコロンボ大学学生の説明を聞きながら、見学した。

2013年8月26日

国際塾生とコロンボ大学学生は、世界遺産であるシギリアロックとダンブッラ黄金寺院を訪問し、スリランカの歴史に触れた。シギリアは、レンガの産地で有名だそうで、遺跡のあらゆるところにレンガが使われていた。シギリアロックを上るのに、体力面を心配していた国際塾生もいたが、参加者全員で協力し合い無事、史跡訪問を終えた。

2013年8月27日

最終日に、スリランカ支部長サマラゲ医師がコロンボ大学学生、国際塾生を招き、お別れ会を開いてくださった。サマラゲ先生から国際塾生に合同平和構築プログラムスポーツプログラム参加証書が授与された。また、大学生同士別れを惜しんで帰路についた。

2013年8月28日

コロンボ空港から韓国・仁川空港を経由し、20時10分に岡山空港に到着し、すべての行程を終えた。

2013/11/1

活動の様子を動画にまとめました。
以下にご紹介します。


おかやま国際塾 > 活動報告 > 2013年3期生活動の様子(スリランカ)

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